神話で読み解く古代日本を読んで
皆さんはヤマタノオロチをご存じでしょうか。
実はヤマタノオロチというのは出雲の国での川の氾濫がもとになっているという説があります。
八岐大蛇は毎年とある季節になると村の女性をさらいに来ます。そんな八岐大蛇ですが、いくつもある頭の数は氾濫する川の支流を表していて、決まった季節に来るのは梅雨や台風をもとにしているのではないかということです。
この本の中でも述べられていますが、当時の古事記や日本書紀は天皇家の正当性を説く政治的な意味合いが強いため、神話を信じ込ませる必要がありました。
ただし、適当なものをでっちあげても誰も信じてくれません。ですから、日本各地の伝承をもとに作って、少しでも支持を獲得しようとしたと考えられます。
火のないところに煙は立たないといわれますが、神話自体も無から生まれたものではなくて、必ず元の話があるのだと思います。
このように考えてみると、荒唐無稽に思われる日本神話も、何らかの出来事がもとになっているような気がして、とても面白いと思いませんか。
話を誇張してしまうのはいつの時代も変わらないんだということもとても面白いですね。
この本では、このほかにも多くの視点から神話と古代日本の様子を解明しています。
気になる方はぜひ読んでみてください。